ウイルスって何?人体への影響は?【ウイルスと人間の関係まとめ】

中国雑記

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とそれが引き起こす新型肺炎(COVIT-19)についてまとめました。

 

私は大学時代から中国語を勉強していて、中国に留学をして、多くの友だちもできました。

今では、中国を第二の母国だと思っているくらいです。

だから、中国から始まった今回の新型コロナウイルスとそれが引き起こす新型肺炎には、ずっと関心を持っていました。

 

それから数ヶ月経ち、新型肺炎の脅威は中国のものだけではなくなりました。

世界的に新型コロナウイルスの感染爆発が起こっており、日本も例外ではないのが現状です。

 

そこで、今回は自分自身の頭を冷やす意味も兼ねて、ウイルスについて、そして新型コロナウイルス“SARS-CoV-2”について、改めて整理してみようと思います。

今までの知識に加えて、新たに調べて知ったことをまとめてみました。

私は専門家ではないので間違っているところもあるかもしれませんが、少しでも読者の皆様のお役に立てれば幸いです。

 

“ウイルス”とは何か?

まずは「“ウイルス”とは何か?」というところから見ていきたいと思います。

 

ウイルスとは

タンパク質の殻とその中に入っている遺伝子(核酸)からなる構造体です。

ウイルスには下記のような特徴があります。

 

  • 自力で増殖することができない
  • 生物の最小単位である細胞すら持たない
  • 大きさは細胞の100~1000分の1程度
  • 他の生物の細胞を利用(感染)して自身を複製することで増殖する
  • 感染することで他の生物の生体機能に影響を及ぼすことがある

 

“生物”ではなく“構造体”と言うのは、生物と非生物の特徴を併せ持っているからです。

生物のように遺伝子を持つものの、細胞を持たず、自力で繁殖することができない点は生物の定義から外れます。

生物と非生物の中間にある存在なのです。

 

細菌とウイルスの違い

細菌とウイルスは似ているようで、全く違います。

 

  • 細菌:単細胞生物、良い細菌も悪い細菌もある
  • ウイルス:細胞がなくタンパク質と遺伝子のみ、細胞に入らないと活動できない、細菌よりもかなり小さい

 

上記の通り、細菌とウイルスは根本的に異なるものです。

 

ウイルスの構造

基本的なウイルスの構造は下記の通りです。

 

 

  • ヌクレオカプシド = 核酸とカプシド
    • 核酸 = 遺伝子
    • カプシド = 遺伝子を包むタンパク質の殻(遺伝子を保護する)
  • エンベロープ = 脂質と糖タンパク質の被膜(細胞への侵入に使う)ウイルスによってはエンベロープがないものもある

 

ウイルスは非常に小さく、一般的な生物の細胞の100~1000分の1程度です。

 

また、ウイルスの遺伝子には下記の2種類があり、全てのウイルスがどちらかを持っています。

 

  • DNA(デオキシリボ核酸):情報の蓄積、保存
  • RNA(リボ核酸):情報の処理

 

DNAはただの情報に過ぎず、静的なもので、それ単独では何もできません。

それに対して、RNAは情報の扱いに長け、動的であり、DNAが無くても自力で動くことができます。

 

人間の体内におけるウイルスの活動

ウイルスは細胞を持たないため、他の生物の細胞に入らないと活動できません。

ウイルスは“繁殖するため”に他の生物の細胞に侵入し、自分自身を複製します。

 

人間の細胞に侵入する

ウイルスが他の生物の細胞に侵入する方法は下記の通りです。

 

まず、細胞の中に入ることができる物質は限られています。

細胞に「必要だ」と判断されたものだけが、細胞の中に入ることができます。

入ろうとする物質が必要なものかどうかは、細胞の表面にある受容体が検査します。

 

そのため、細胞にとって有害なウイルスは本来入ることができません。

 

しかし、ウイルスは様々な方法を使って細胞の中に入ることができます。

例えば、コロナウイルスの場合は表面に突起があり、その突起を受容体に接続することで細胞に侵入します。

 

 

細胞に侵入したウイルスは、タンパク質の殻(カプシド)を脱ぎ捨て、その中から核酸(遺伝子)が出てきます。

 

このとき、ウイルスは細胞内の免疫の攻撃を逆に利用します。

免疫の攻撃でタンパク質の殻は消えますが、ウイルスの大事な遺伝子は消えず、細胞の中に放出されるようなかたちになります。

 

 

ちなみに、ウイルスの遺伝子がタンパク質の殻から細胞の中へ出たとき、一時的にウイルスとしての存在が消える扱いになります。

この期間を“エクリプス期”や“暗黒期”と呼ぶそうです。

 

ここから先はウイルスの遺伝子がRNAかDNAかによって異なってきます。

 

RNAを持つウイルスの場合、細胞の中でさえあれば自力で増殖することができます。

今回の新型コロナウイルスはRNAを持っているので、細胞に入り次第自身を複製し始めます。

 

RNAではなくDNAを持つウイルスの場合、ここから細胞の中心(細胞核)へと向かいます。

細胞核にある染色体に入り込み、染色体の複製を利用して自身のDNAを一緒に複製させます。

 

ウイルスが自身を複製する

細胞の中に入ったウイルスは、自身の複製を始めます。

 

先述の通り、RNA(情報の処理能力)を持つウイルスの場合は、自分で自分を複製します。

 

RNAではなくDNA(情報)しかないウイルスの場合は自力で増殖できません。

細胞の中心にある染色体に紛れ込み、染色体の複製に乗じて自身を一緒に複製させます。

 

RNAとDNAの共通点として、ウイルスは遺伝子とタンパク質の殻からできているため、複製にあたっては下記の材料が必要になります。

 

  • タンパク質の生成
  • 遺伝子(RNA/DNA)の複製

 

ウイルスは上記の材料を自力で作ることはできません。

そのため、宿主となった細胞のタンパク質合成機能やエネルギーを利用して上記の材料を確保し、自身を複製します。

複製においては、最初に遺伝子(RNA)とタンパク質を大量に複製し、それからウイルスを組み立てます。

 

 

ウイルスの複製が完了したら、宿主となった細胞から外に出てきます。

細胞から出てきたウイルスは、同じ方法で他の細胞に侵入し、再び増殖します。

 

こうして、ウイルスは細胞から細胞へ渡り歩きつつ、ネズミ算式に増えていきます。

 

ウイルスに感染した細胞はどうなる?

ウイルスに感染した細胞の末路は、下記の数パターンかあります。

 

  • 細胞が機能不全に陥り死んでしまう
  • 免疫細胞にウイルスごと殺される
  • 生き続けてウイルス生産工場になる
  • 癌になる

 

特に注目すべきは3番目の「生き続けてウイルス生産工場になる」です。

これを“持続感染”と言います。

持続感染の中でも、ウイルスの複製が特に遅く、ほとんど起こっていないような状態を“潜伏感染”と言います。

潜伏感染の場合、宿主の細胞分裂に合わせて、ウイルスも自動的に増えていきます。

 

潜伏感染をする代表的なウイルスに“HIV”があります。

HIVウイルスは10年以上も細胞の中に潜伏して密かに増え続け、症状が現れる頃には、HIVウイルスは宿主の人間の身体の一部になっていることがほとんどです。

 

このようにウイルスに感染した細胞の行く末はいくつかありますが、いずれにしても、ウイルスに感染した細胞が回復することはできないようです。

 

ウイルスに対する人体の対抗策は?

もちろん、私たちの身体はウイルスへの対抗策を持っています。

 

先述の通り、ウイルスが活動するには宿主の細胞に侵入する必要があり、細胞の外にいるウイルスは塵に等しい全く無力な存在です。

そんな細胞の外にいる(まだ細胞に入れていない)ウイルスに対しては、抗体が作用してウイルスを除去します。

 

しかし、一旦細胞にウイルスが入ってしまうとやっかいです。

先述の通り、細胞が自力でウイルスを殺せないとなると、感染した細胞ごとウイルスを殺すしかありません。

そんなときは身体の免疫システムが作用して、感染した細胞諸共ウイルスを殺します。

 

このように、ウイルスは人間(の細胞)を宿主に自身を複製しようとし、人間の免疫システムはそれを全力で阻止しようとします。

ウイルスは絶えず身体の中に入ってきており、それでも普通に生きていられるのは免疫システムのお陰なのです。

しかし、ウイルスに感染した人が命を落としてしまうことがあるのも事実です。

どうしてウイルスに感染した結果、尊い命を落としてしまう人がいるのでしょうか。

 

何故ウイルスで人が死んでしまうのか

ウイルスで人が死んでしまう原因、それはウイルスと私たちの身体の両方にあります。

 

ウイルスは人に死んでほしくない?

ウイルスの目的は“繁殖すること”です。

 

自身を複製して増殖し続けること、これがウイルスの唯一の目的です。

ウイルスが繁殖するには宿主が必要で、だからこそウイルスは人間の身体に入り(人間に感染し)、宿主として利用します。

 

逆に言えば、宿主である人間が死んでしまったら、ウイルスも繁殖できません。

合理的に考えれば、ウイルスは自身の目的を果たすためにも、宿主の人間に死んでほしくないはずです。

 

生死という意味で言えば、私は「人間とウイルスの利害は一致している」のではないかと思っています。

人間は本能的に「生きたい」と思っています。

ウイルスは繁殖するために「(宿主である)人間に生きていてほしい」と思っているはずです。

 

ウイルスは人間を殺したくないはずなのに、どうしてウイルスで大勢の人が尊い命を失ってしまうのでしょうか。

その理由は、“免疫の過剰反応”にあります。

 

免疫システムの過剰反応が人を殺す?

ウイルスに感染した人が亡くなってしまう原因は、免疫の過剰反応です。

ウイルスの感染者の体内では、細胞レベルで下記のようなことが起こっています。

 

まず、ウイルスに感染した細胞は、自力でウイルスを除去できないことを知ると、周囲の免疫細胞に向かって下記の情報を伝えます。

 

  • 自分はウイルスに感染している
  • 自分は手遅れだから、自分ごとウイルスを殺してほしい

 

そうすると、上記の情報を受けた免疫細胞が、ウイルスに感染した細胞を攻撃して殺します。

これが正常な免疫システムです。

 

このとき、免疫細胞とウイルスが戦っている箇所では下記のことが起こります。

 

  • 血流が速くなる。
  • 血液がそこに集まり、赤くなる(より多くの免疫細胞=白血球を動員するため)
  • 体液がそこに集まり、腫れる(免疫細胞を動員するためと、ウイルスの濃度を薄めるため)

 

これらの現象の結果として、ウイルスに侵されている箇所には体液や血液が蓄積し、炎症ができます。

肺炎の場合は、上記の現象が肺で起こり、肺に炎症ができるため“肺炎”になるわけです。

 

更に、免疫細胞はウイルスを倒すために自分自身を増やすと共に、個々の免疫細胞の活動を更に活発化させる物質を発生させます。

頼もしく思われますが、これが裏目に出ることもあります。

 

数が増えるとともに活発化した免疫細胞が、ウイルスに侵されていない正常な細胞まで見境なく攻撃することがあるのです。

この免疫細胞の“暴走”によって大量の正常な細胞も死んでしまいます。

このとき、免疫細胞が戦っている箇所に血液が集中し過ぎて、身体の他の部位が貧血気味になることもあるそうです。

 

このような免疫システムの過剰反応の結果、ウイルスが死ぬ前に人間が死んでしまうのです。

 

 

実は、人間が命を落とすのはウイルスのせいだけではありません。

ウイルスはただのきっかけに過ぎず、直接的な死因は免疫システムの過剰反応、免疫細胞の暴走です。

 

確かに、免疫システムが弱いとウイルスが繁殖し過ぎて身体が機能不全になり死に至ることもあります。

しかし、強すぎる免疫システムも人間の生存にとって仇になることがあります。

免疫システムがウイルスを殺す前に、人間自身を殺してしまうのです。

 

ウイルスの基本的なしくみはここまでにしたいと思います。

ここからは、全人類を危機に陥れている“新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)”について分かったことをまとめていきます。

 

新型コロナウイルスについて

世界を震撼させている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は今だ不明な点が多いウイルスです。

(正体不明、それがこのウイルスの怖さでもあります。)

現時点で分かっていることを、できる限りまとめてみました。

 

新型肺炎の主な症状

新型コロナウイルスによる肺炎について、確認されている症状は下記の通りです。

 

  • 発熱
  • 呼吸器異常
    • 喉の痛み
    • 鼻水
    • 鼻づまり
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 嗅覚・味覚異常
  • 下痢や嘔吐

 

初期症状は普通の風邪やインフルエンザと区別が付きにくく、新型肺炎を自覚しにくい要因になっています。

最近、プロ野球・阪神タイガースの藤浪投手の感染が確認され、それがきっかけで嗅覚・味覚異常があることも広く明らかになりました。

 

感染してもほとんどの患者は無症状か軽症ですが、高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすいと言われています。

 

新型肺炎の病状の一般的な経過

新型肺炎になった場合の、一般的な症状の経過です。

厚生労働省が作成した資料がとても分かりやすかったので、そのまま拝借しました。

 

 

上記の通り、発症から10日程かけて、徐々に重症化していくと思われていました。

しかし、3月25日の東京都・小池知事の会見に同席した医療関係者の方のお話から、「風邪程度の症状しかなく、普通に話せていた患者が、数時間後には人工呼吸管理がないと助からないほどに悪化するケース」もあるそうです。

つまり、“上記の経過が、10日ではなく数時間で起こるケース”もあることが分かりました。

 

新型コロナウイルスはウイルスとしての“完成形”?

世界を震撼させている新型コロナウイルスですが、ウイルスの視点から見ると、今回の新型コロナウイルスは(悪い意味で)非常に完成度の高い、恐ろしいウイルスとなっています。

今回の新型コロナウイルスには下記のような特徴があります。

 

  • 感染力が強い(接触感染、飛沫感染、エアロゾル感染など)
  • 致死率が比較的低い
  • 潜伏期間が長い
  • 潜伏期間で症状が出ていなくてもヒトからヒトへ感染する

 

先述の通り、ウイルスの目的は“自身を複製すると共に感染を広め、可能な限り繁殖し続けること”です。

それを踏まえると、新型コロナウイルスの上記の特徴全てが、感染を広めるのに最適です。

 

参考までに、SARS、MERSと比較してみました。

 

  • SARS:2002~2007年 致死率10% 潜伏期間2~7日
    • 感染源:コウモリ
    • 感染者:8000人以上
    • 死者:770人以上
  • MERS:2015年 致死率40% 潜伏期間2~14日程度
    • 感染源:ラクダ
    • 感染者:1200人以上
    • 死者:450人以上
  • SARS-CoV-2:2019年~現在 致死率4~9% 潜伏期間1~14日
    • 感染源:不明
    • 感染者:約57万人(3月29日時点)
    • 死者:約2.7万人(3月29日時点)

 

かつてのSARSやMERSも恐ろしいウイルスです。

しかし、ウイルスの本来の目的である“できるだけ多くの人に感染し、繁殖し続ける”ことを考えると、SARSやMERSは致死率が高すぎます。

SARSやMEARSは宿主の人間の命を高確率で、しかもすぐに奪ってしまうため、ヒトからヒトへの感染は広まりにくいのです。

これだと感染拡大しにくく、ウイルスとしては失格です。

 

それらに対して、今回の新型コロナウイルスは致死率が低くなっています。

また、潜伏期間が長く、感染しても無症状か、発症したとしても軽症で済むケースが多いのも特徴です。

そのため、宿主の人間はウイルスに感染した後も元気に歩きまわることができ、ウイルスはその間に、接触や飛沫を通して他の人間に容易に感染することができます。

 

まとめると、新型コロナウイルスは、ウイルスの本来の目的である“感染を広めること、できるだけ多くの人間の体内で増殖すること”に特化したウイルスです。

致死率が低いのは人間にとっても良いことですが、その反面、感染拡大を食い止めるのが極めて難しくなっているのです。

 

“感染拡大に特化したウイルス”に対して人間はどうするべきか

この新型コロナウイルスに対して、私たち人間はどうするべきなのでしょうか。

結論としては、ウイルスを広めない、ウイルスの思惑通りにさせないことに尽きます。

具体的な行動は下記の通りです。

 

  • とにかく家にこもること
  • 密閉・密集・密接を徹底的に避けること

 

新型コロナウイルスは潜伏期間が長く症状も軽いため、自分か感染しているかどうかを知ることは絶対に不可能です。

唯一私たちができるのは、「自分は既に感染している」という前提で、周囲の人に広めないように最善を尽くすことだと思います。

ウイルスの手先になり下がり、ウイルスにいい様にこき使われないことです。

 

これができなければ、新型コロナウイルスに勝てるはずはありません。

 

今年はお花見を我慢しましょう。

生きてさえいれば、来年もまた桜は咲きます。

今、自分や家族、友人、同僚、日本にいる全ての人を危険にさらしてまで桜を見る理由はあるでしょうか。

 

実家を離れて暮らしていると、たまには家族に会いたくなりますよね。

私も一人暮らしなので、帰省したくなる気持ちはよく分かります。

それでも、今は絶対に我慢しなくてはいけません。

 

万が一家族に新型コロナウイルスを移してしまうと、それっきり二度と会えなくなる可能性もあります。

間接的とは言え、自分で自分の大切な家族を殺すことになります。

絶対に起こってはならない悲劇です。

今はリスクの少ない行動をとり、生きて元気で家族と会うことだけを考えましょう。

 

今回の新型コロナウイルスは、SARSやMERSよりも更に進化したウイルスです。

既に日本でも感染爆発が起こりつつありますが、今からでも最善を尽くすことが、早期収束に向けた唯一の方法だと思います。

 

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