中国語検定とHSKのレベル、特徴、おすすめ度を比較!

北京の故宮を見下ろす画像 検定試験情報まとめ

中国語関連の資格で最も有名な「中国語検定」と「HSK(漢語水平考試)」についての記事です。

 

「中国語検定とHSKの違いを知りたい」

「中国語検定とHSKのレベルを比較してみたい」

「中国語検定とHSKのどっちを受けたらいいのかわからない」

こんな疑問にお答えします。

 

中国語検定は「日本主導」、HSKは「中国主導」という違いがあり、それによって問われる語学力の種類にも違いがあります。

僕の理解としては、

  • 中国語検定:漢字を知ってる日本人学習者向けに、中国語に関する知識をテストする
  • HSK:漢字を知らない世界の学習者向けに、中国語の運用能力をテストする

上記のような違いがあります。

 

この記事で詳しく解説します。

 

中国語検定とHSKの違いは?

北京の双井駅近くの道

中国語検定とHSKの違いは下記の通りです。

 

 

中国語検定

HSK

主催団体

日本中国語検定協会

中国政府公認

リスニング

あり

あり

読解

あり

あり

作文

あり

3級以上

会話(面接)

準1級以上

なし

※別途「HSKK」という資格がある

合格基準

リスニングと筆記それぞれに合格基準点がある

全体で6割以上

対象となる学習者

日本人学習者

世界中の学習者

問われる語学力の種類

・基礎知識
・翻訳能力

・実用的な運用能力

試験日程

年3回(3月、6月、11月)

※1級は11月のみ

年最大12回

※試験会場によって異なる

受験会場

日本全国主要都市・中国本土・台湾・シンガポール

※準1級と1級の面接は東京と大阪のみ

日本全国主要都市・中国本土・世界各国

※日程によって異なる

公式サイト

日本中国語検定協会

HSK日本実施委員会

 

詳しく解説します。

 

主催団体の違い

中国語検定とHSKは、主催団体が違います。

 

  • 中国語検定:日本中国語検定協会(日本)
  • HSK:孔子学院总部/国家汉办(中国政府直属の機関)

 

中国語検定は日本の協会主導、一方のHSKは中国の機関主導です。

受験する側の僕らからすれば、主催団体はあまり関係なさそうに思えます。

 

ただ、実はこの「主催団体の違い」こそが、中国語検定とHSKを全く別物としている一因かもしれません。

 

  • 中国語検定は日本主導だからこそ日本人学習者を想定し、“漢字を知ってる”日本人の中国語能力を測るべく「文法・単語の知識」に重点が置かれている、、、
  • HSKは中国主導で世界中の学習者を想定し、実用的な中国語を運用能力を測るべく「聞いて・読んで意味を理解する」「伝える」ことが大事になる、、、

 

このように、主催団体の違いを知っておくと、中国語検定とHSKについての理解が深まると思います。

 

出題内容の違い

出題内容も中国語検定とHSKで微妙に違います。

出題内容の詳細はそれぞれの公式サイトで分かりやすく紹介されていますので、この記事では簡単にまとめたいと思います。

 

 

リスニング
読解

作文

会話(面接)

HSK1級~2級

HSK3級~6級

中検準4級~2級

中検準1級~1級

 

リスニングと読解は中国語検定とHSKのどちらにも、どの級にもあります。

 

作文はHSKだと3級以上から、中国語検定だと全ての級にあります。

中国語検定とHSKは作文の問題内容がかなり違います。

  • 中国語検定:日本語と中国語の相互翻訳がメイン
  • HSK:与えられた題材を使った作文や、語順並べ替えがメイン

中国語検定の作文は模範解答があり、HSKの作文はそれに比べると自由度が高めです。

 

中国語検定準1級と1級には会話(面接)の試験があります。

一方のHSKに会話はありません。代わりに「HSKK(漢語水平口語考試)」という会話専門の試験が別途行われています。

 

合格基準の違い

採点方法も結構違います。

 

  • 中国語検定:リスニングと筆記のそれぞれに合格基準点がある(どちらか一方が合格基準点に未達なら不合格)
  • HSK:リスニング・読解・作文の合計点を見る(6割以上で合格)

 

中国語検定のほうが合格のハードルは高めです。

HSKならリスニングが4割しか取れなくても、読解と作文で8割取れれば合格です。

一方の中国語検定は極端な話、読解と作文が例え満点だったとしても、リスニングが合格基準点に1点でも足りなければ不合格となります。

 

問われる語学力の種類の違い

中国語検定とHSKは、問われる語学力の種類が違います。

 

  • 中国語検定:文法や単語の基礎知識や翻訳能力
  • HSK:実用的な運用能力やコミュニケーション能力

 

中国語検定は日本人向けのため、漢字を知っている前提で、それ以上の知識が問われます。

HSKは中国留学や採用においても中国語能力を判断する目安として使われるため、実践的な運用能力が問われます。

 

 

実際に受けてみると、両者の違いをかなり感じるポイントです。

 

レベルの設定方法の違い

中国語検定とHSKはレベルの設定方法が違います。

 

  • 中国語検定:準4級から1級まで(数字が小さくなる程レベルが上がる)
  • HSK:1級から6級(数字が大きくなる程レベルが上がる)

 

表にすると下記のようになります。

 

 

中国語検定

HSK

難易度が低い

 

 

 

 

難易度が高い

準4級

1級

4級

2級

3級

3級

2級

4級

準1級

5級

1級

6級

 

中国語検定とHSKの違いはこんなところです。

ここからは中国語検定とHSKのレベルを比較してみたいと思います。

 

中国語検定とHSKのレベル比較

北京のビル街の画像

中国語検定とHSKのレベルを比較してみましょう。

今回は「CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)」という指標に照らし合わせながら、中国語検定とHSKのレベルを比較していきたいと思います。

 

CEFR:学習者の外国語の習得状況を、言語や国の枠を越えて単一の基準で測ることができる指標。「A1」から「C2」までの、6つの等級がある。

  • A1・A2:基礎段階の言語使用者
  • B1・B2:自立した言語使用者 
  • C1・C2:熟達した言語使用者

参考:ブリティッシュ・カウンシル

 

中国語検定とHSKをCEFRの等級に照らし合わせると、このようになりました。

 

HSKと中国語検定をCEFRに照らし合わせた画像

 

上記の表は 日本中国語検定協会のサイトHSK日本実施委員会のサイト を参考に、僕が実際に受験したときの感想も踏まえて作成しました。

一つの参考と思っていただければ幸いです。

 

履歴書に書けるレベルは?

履歴書に書けるのはどのレベルからなのでしょうか?

僕が考える目安は下記の通りです。

  • 中国語検定:3級以上
  • HSK:4級以上

中国語を「自分の強み」としてアピールするのであれば、CEFRの「B1(自立した言語使用者)」相当 or それ以上のレベルは欲しいと思うからです。

 

中国語検定4級・HSK3級はCEFRに照らし合わせると「A2(基礎段階の言語使用者)」であり、履歴書の強みとしてはあと一歩かもしれません。

 

もちろん、中国語検定4級やHSK3級が簡単だということは全くありません。

ただ目安として、語学力を強みにしていくなら「B1」、即ち中国語検定3級、HSK4級以上があると、相手からの見え方も結構違ってくると思います。

 

中国語検定とHSKを実際に体験してみよう!

「どのレベルを受けたらいいかわからない!」という方は、中国語検定とHSKを実際に体験してみるのがおすすめです。

中国語検定もHSKも、無料でレベルチェックをすることができます。

 

HSKのレベルチェック(HSK日本実施委員会公式サイト)

中国語検定のレベルチェック(日本中国語検定協会公式サイト)

 

中国語検定とHSKはどっちがおすすめ?

北京の北海公園の夜景

中国語検定とHSKのどちらを受けるか悩むなら、目的に応じて決めるといいかもしれません。

 

  • 中国語検定:文法や単語の基礎を固めたい、中国語の知識を身に付けたい
  • HSK:中国語を使って何か(生活、留学、仕事)をしたい

 

目的別に解説します。

 

就職活動・転職活動は「HSK」

「就職や転職で中国語の資格をアピールしたい」という場合は「HSK」がおすすめです。

就職や転職で求められるのは「中国語を使って実務をする能力」だと思います。

HSKは「中国語の運用能力」の証明になるため、就職や転職で求められることにマッチすると思います。

 

また、HSKは世界中で通用する資格です。

将来的に「中国駐在」や「中国赴任」の可能性がある場合は、HSKを取得しておいたほうがいいです。

中国の現地企業とやり取りする可能性がある場合も、HSKが役立ちます。

 

一方、中国語検定の強みは「日本国内における認知度が高い」ということです。

ただ、HSKの認知度も徐々にではあるものの高まってきています。

 

 

日本での認知度

中国での認知度

証明できる語学力

用途

HSK

高い

実用的な中国語

日常業務、出張、赴任

中国語検定

高い

無し

中国語の知識

日常業務

 

就職してからのことも考えるとHSKのほうがいいのかな、、、というのが僕の考えです。

 

もちろん、中国語検定も十分使えます。

ただ、HSKのほうが「中国語の運用能力の証明になる」&「日本国外でも有効である」という点で、中国語検定よりも(就職・転職に活かすという意味では)汎用性が高いと思います。

 

中国現地採用は「HSK」

中国の現地採用を考えているなら、基本的には「HSK」一択となります。

中国で「中国語能力の証明」として有効なのは圧倒的にHSKだからです。

 

中国で仕事をするなら、最低でもHSK5級、可能であればHSK6級で180点以上は取っておくといいと思います。

 

中国留学は「HSK」

中国留学の場合も、基本的に「HSK」が役立ちます。

留学生受け入れの条件として、HSKの成績の提示を求められることがあります。

求められる級やスコアは一定ではなく、「留学する大学」「留学の形式(語学留学、本科生、大学院生など)」によって変わります。

 

留学で求められるHSKの目安
  • 語学留学:HSKを持っていなくても申し込める
  • 学部生(4年制大学):HSK3級~4級
  • 大学院:HSK5級~6級

 

上記はあくまでも目安であって、求められる級やスコアは大学や専攻によっても異なります。

大学のウェブサイトで事前に確認しておくといいですね。

 

語学留学を除けば、HSKは中国留学のためにほぼ必須です。

 

勉強のためなら「中国語検定」と「HSK」両方OK

「中国語の資格を通して語学力を高めたい」という場合は、中国語検定とHSKのどちらも役立ちます。

 

  • 中国語検定:日本人ならではの弱点克服、文法や単語の基礎固め
  • HSK:実用的な運用能力(リスニングや速読等)の強化

 

中国語検定は苦手の克服に役立つ

中国語検定は、日本人学習者ならではの苦手を克服するのに役立ちます。

日本人学習者を想定した問題設計で、「日本人が間違えやすいところ」が問題に組み込まれているためです。

 

また、中国語検定は「基礎文法」「単語の用法」「類義語の使い分け」といった知識を問われます。

そのため、中国語検定を受けてみると、しっかりした基礎知識を身に付けることができます。

 

HSKはリスニングなどの運用能力の強化に

HSKは、リスニングや速読といった「実用的な運用能力」を伸ばすのに向いていると思います。

HSKのリスニングは中国語検定よりも難しく、読解は問題数が多く「正確性」よりも「大意を素早く読み取る」ことが求められます。

 

一方、HSKは世界中の学習者を対象としているため、漢字に馴染みのある日本人にとってはラッキーな問題も結構あります。

 

このように、中国語検定とHSKはどちらも語学力の向上に役立ちます。

「中国語検定=基礎知識」「HSK=技能」という違いがあるので、両者の違いを知ったうえで、自分に合ったほうを活用するといいかもしれません。

 

中国語検定とHSKの勉強法

万里の長城の上から撮った写真

中国語検定とHSKは性質が若干異なるものの、試験ならではのコツがあるということは共通しています。

そのため、普段は別の方法で中国語を勉強しつつ、試験の2~3ヶ月前くらいになったら試験を念頭においた対策をしていくといいと思います。

 

中国語検定とHSK、共通の勉強法

中国語検定とHSKのどちらにしても、「過去問を繰り返し解くこと」がとにかく有効です。

 

過去問のメリット
  • 試験の形式に慣れることができる=解答の「こつ」を掴める
  • 試験に必須となる「ペース配分」を自然と掴める
  • 頻出単語を覚えることができる
  • リスニング・読解などの技能を伸ばせる

 

中国語検定もHSKも、とにかく過去問を解きまくりましょう!

 

HSKの勉強法

HSKの対策においては、過去問がより一層大事になってきます。

と言うのも、HSKは「過去問に出てきた問題と全く同じ問題が本番でも出題される可能性がある」からです。

 

また、HSKは「中国語の運用能力」や「コミュニケーション能力」が問われる試験です。

そのため、普段から中国語を沢山聞いたり、読んだり、書いたりして、中国語に触れる機会を作っておくといいと思います。

 

HSKの「読解」は中国語検定よりも簡単な傾向にあります。

一方の「リスニング」は中国語検定よりもスピードが速く、問題文も長いので難しめです。

 

HSKを受けるならリスニングの練習はほぼ必須だと思います。

過去問のリスニング問題を繰り返し解く、普段から中国語の動画を見るといった方法で、中国語のリスニング能力を高めておくといいです。

 

中国語検定の勉強法

中国語検定も、基本は「過去問を繰り返し解く」ことです。

中国語検定の基本的な対策はHSKと同じで、過去問を中心に取り組みつつ、日常的に中国語に触れることでスキルアップを図ることになります。

 

中国語検定がHSKと違うのは、「文法や単語に関するより深い理解」が求められることです。

単語を例に取ってみます。

 

HSKは「文全体の、大体の意味を理解しているか」を問われるため、知っている単語が多ければ多いほど単純に楽になります。

一方の中国語検定は、「単語の正しい用法や類義語との区別を理解しているか」を問われるため、似たような単語の区別や用法を知っていないと正解に辿り着けません。

 

中国語検定の対策は、単語をただ大量に覚えるよりも、それらの用法や類義語との区別といった深いところまで確実に覚えたほうがいいかもしれません。

 

今回の記事はここまでにしたいと思います。

「中国語検定」と「HSK」は似ているようで、意外と性質の異なる試験なんだということを見てきました。

それぞれの特徴を踏まえたうえで、自分に合ったほうを受けるようにしたいですね。

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