今回はアウトプットの上達法についてです。
「中国語を勉強してるけど、アウトプットが苦手…聞いたり読んだりするのはできるんだけど、話したり書いたりするのが全然できない。アウトプットができる人たちはどうやってできるようになったの?」こんな疑問にお答えします。
◆この記事の主張
1.アウトプットが苦手なのはわかるけど、それでも思い切って話してみるのがおすすめ。話してるうちに得意になってくる。 |
私も中国語を始めて1年弱ぐらいの間はアウトプットが苦手でした。
聞くのと読むのはできていて、HSK5級を持ってても話すことができませんでした。
自分が言いたいことを表現できなくて、留学先でもずっともどかしい思いをしていたのを覚えています。
そんな私でも、今ではアウトプットが苦手なのを克服して、言いたいことを自分の言葉で伝えられるようになりました。
私がアウトプットができなかった理由
私がアウトプットを苦手にしていた理由を考えると、下記の3点が思い浮かびます。
(1)アウトプットに対する苦手意識がある (2)頭の中で文章を組み立てるのが負担 (3)文章を作るための材料が足りない |
これから詳しく見ていきましょう。
1.アウトプットに対する苦手意識がある
アウトプットができない当時の私は、アウトプットをするのに苦手意識がありました。
「自分はアウトプットが苦手」という変な自覚があって、自分の話す力に自信がありませんでした。
自分のアウトプットに自信がなく、言い間違えたり相手に通じなかったりするのが恥ずかしくてアウトプットに消極的になり、アウトプットの機会を自ら削ってしまっていました。
アウトプットの機会を自ら減らしてしまっているので、当然アウトプットに慣れるはずもありません。
結果としていつまで経ってもアウトプットはできないままで、「自信がない → 恥ずかしい → 話さない → 上達しない → 自信もつかない…」という悪循環に嵌っていました。
「アウトプットが苦手」という意識は連鎖するものだと思います。
「自分はアウトプットができない」と思っていると、どんどんできなくなっていきます。
2.頭の中で文章を組み立てるのが負担
アウトプットができない時期は、言いたいことがあってもそれを言葉にできませんでした。
頭の中で中国語の文章を組み立てることができなくて、話すのを負担に感じていました。
今振り返ってみると原因は容易に想像できて、要は慣れていなかったからだと思います。
慣れていないと、例えば「下午五点我们在东门见,怎么样?(5時に東門集合ってことでいい?)」みたいな簡単な文章を作るのにも苦労しました。
単語や文法事項といった知識はしっかり頭に入ってても、文章を作るのに相当労力使って考えないと、正確な文章が作れないんですよね。
当時はこんな感じでした。
(心の声:まずは時間詞を言わないと。午後五時だから…) →実際の発言「下午五点…」 (時間詞を言ったら主語だったな、これは“私たち”でいいかな…) →「我们…」 (次は“東門で合う”か。“~で”の言い方は介詞の“在”を使えばいいんだったな) →「在…」 (“在”は介詞で、後ろには場所を表す言葉を持ってこないといけないから…) →「东门…」 |
こんな風に頭の中でいろんなことを考えないと話せなかったんですね。
この状態だと中国語を話す度に負担を感じてしまい、結果として無意識のうちにメンタルブロックをかけてしまっていました。
3.文章を作る素材が足りない
話せなかった3つ目の理由は、文章を作る素材がそもそも足りてなかったことだと思います。
自分の言葉で話したいと思っても、使える言葉が少なかったらそもそも話すことすらできません。
先程「頭の中で文章を組み立てるのが負担」ということを書きましたが、例え負担を感じても自分で文章を作れればマシな方でした。
頭の中で考えて考えて、それでもどう言えばいいのか分からなくて、結局意味が通じない文章になってしまったり、話自体が行き詰ってしまうこともありました。
私がアウトプットを鍛えた方法
こんな状態だった私がアウトプットが苦手なのを克服しようと思ったのは、話せないままじゃもったいないと思ったからです。
当時は半年間の語学留学中で、留学へ行って2ヶ月経っても話せないままでした。
留学したからといって、何もしなかったらやっぱり話せるようにはなりません。
「折角留学へ来たのに話せないまま終わってしまったらもったいないし、このままじゃいつまで経っても話せない」と思い、話せるようになろうと決心しました。
アウトプットを克服するために、私は下記の2つのことを実行しました。
(1) メンタルブロックを外してとにかく話す (2) 介詞と接続詞を勉強する |
これから詳しく紹介していきますね。
1.とにかく話す
とにかく自分からアウトプットをする、自分から話すように心掛けました。
苦手意識を克服するための第一歩は、たくさん話してアウトプットに慣れることだと思ったからです。
アウトプットに対する苦手意識を克服するのが狙いです。
アウトプットに自信がなくて、話すのが恥ずかしくても、とにかく中国語で話すことにしました。
自信がなかったり恥ずかしいのは仕方ないことだし、このまま話さなかったら現状を変えることはできないと思い、まずは行動を変えてみることにしたのです。
メンタルブロックを外して、拙い中国語で積極的に話していくように行動を改めました。
失敗しても恥かいてもいいや、と開き直っていましたね(笑)。
最初は当然上手くいきません。
簡単なこと言うだけでも負担になるし話すのも遅いし、ストレスは少なからずありました。
しかし、そうやってアウトプットの機会を意識的に増やしていくと、少しずつアウトプットに慣れてきて、文章を組み立てる時に以前ほど負担を感じなくなってきました。
そうしているうちに、段々自分の言いたいことが言えるようになってきた、つまりアウトプットが上達してきたのです。
アウトプットが上達して言いたいことが言えるようになってくると、自分の考えを相手に分かってもらえるように伝えることができてきます。
言いたいことを自分の言葉で話して相手に通じると、それが成功体験として記憶されます。
こうして成功体験を積み重ねる中で、自分のアウトプットに自信がつき、積極的にアウトプットできるようになっていきました。
積極的な態度でアウトプットできるようになると、必然的にアウトプットの機会は増えるので、そこから更に自分のアウトプットの力が上達していきます。
こんな風にして、「恥ずかしい → 話さない」のところを「恥ずかしい → それでも話す」に変えたことで、悪循環から好循環へと変えることができました。
一旦好循環にはまれば「アウトプットの機会が増える → 慣れる → 上達する → 自信がつく → もっと話したい → 機会が増える…」という感じでどんどん上達していきます。
なぜこんなに変えられたかというと、やはり「自信がなくても恥ずかしくてもとにかく話す、自分からアウトプットしていく」という態度を身に付けられたからだと思います。
アウトプットができなくて悩んでいる場合は、まずはメンタルブロックを外して、失敗覚悟で積極的に話していくといいと思います。
2.介詞と接続詞を勉強する
アウトプットできるようにするためにやったのは先述の「メンタルブロックを外して中国語を話すこと」、そしてあと一つは「介詞と接続詞を勉強する」ことでした。
これは文章を作る素材を補強するのが狙いでした。
素材が不足しているのに、気合いだけで文章を作るのには限界がありますよね。
介詞と接続詞に絞ったのは、この2つは文章を組み立てる上でかなり大事な役割を果たしていると思ったからです。
介詞と接続詞が使えると、文章に肉付けをしてより意味のある文章を作ったり、文章同士を繋ぎ合わせて因果関係や前後関係等を表すことができるようになっています。
介詞と接続詞にはそういった役割があるからです。
当時は自分なりに考えた結果の結論でしたが、今は「介詞と接続詞は文章を組み立てるためのキーマン」だと当時以上に自信を持って言えます。
なぜなら、介詞と接続詞に注目して勉強し始めてから、アウトプットが実際に上達したからです。
以前の自分では作れなかったような文章を作れるようになりましたし、言えなかったようなことも言えるようになりました。
介詞と接続詞の勉強法ですが、私は下記のような流れでやっていました。
◆介詞と接続詞の勉強法 ①中国語の介詞と接続詞をリストアップ ※ネットや辞書をフル活用し、できるだけ全て網羅する ↓ ➁それらを「介詞」と「接続詞」に分ける ↓ ③それぞれのカテゴリー(介詞/接続詞)の中で、意味ごとに分類する ※例)因果関係を表す介詞、動作の対象を表す介詞、目的を表す…等 ↓ ④ノートを用意して、左ページに介詞/接続詞一覧を書く ↓ ⑤介詞/接続詞一覧のすぐ右に日本語の意味や解説を書く ↓ ⑥右ページに、左ページの介詞/接続詞の用例を書く ※ネットや辞書を動員し、できるだけ多く用例を調べる ↓ ⑦左ページの用例を全て暗記する |
ちなみに、中国語の介詞と接続詞は「虚詞」と呼ばれる単語の種類に分類されています。
「虚詞」は以下の記事で紹介しています。
ここまで、アウトプットの苦手を克服した方法をご紹介してきました。
アウトプットが苦手で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
コメント