中国語の漢字は自然と覚えられる【日中の漢字の違いと勉強法】

漢字が書いてある扇子 中国の文化

中国語も日本語と同じく漢字を使います。

が、中国語の漢字と日本語の漢字には違うところもあります。

 

中国の漢字と日本の漢字は違うということで、

「中国語の漢字と日本語の漢字はどう違うの?」

「中国語を勉強するなら中国語の漢字を練習しないといけないのかな?」

と迷っている方もいるのではないでしょうか?

 

確かに、中国語の漢字と日本語の漢字は中日両国それぞれで独自に発展してきたもの。相違点は少なからずあります。

が、2012年から中国語を勉強してきた私の経験上、「私たち日本人が中国語を勉強するときは、中国語の漢字を書いたりして練習して覚えなくても大丈夫」だと思っています。

無駄だと言うつもりはないのですが、中国語の他の要素(発音、文法、単語など)に比べると勉強する必要性は低いと思います。

 

 

中国語は「簡体字」を多用する

丸くて色とりどりのランタン

中国語は日本語と同じく漢字を使います。

が、中国で使われている漢字の中には、日本語の漢字にはないような漢字もあります。

日本の漢字は古代中国から日本へ伝わり、日本語独自の漢字として変化してきたものだからです。

 

漢字の歴史を簡単に見てみましょう。

 

漢字の歴史

漢字は古代中国から日本へ伝わり、日本の漢字独自の変化を遂げてきました。

この時点で「古代中国の漢字」「日本語の漢字」という2種類の漢字が生まれたことになります。

中国と台湾、香港は古来からの漢字を使い、日本は日本独自の漢字を使っているという状態です。

 ◆古代中国の漢字が分岐した

  古代中国の漢字 

   → ① 日本へ伝わる → 日本独自の変化 

   → ② 中国・台湾・香港では古代中国の漢字を使用 

 

その後、1950年代の「漢字簡化法案」により「簡体字」が生まれ、中国で簡体字が一般的に使われるようになりました。

こうして、中国は簡体字を使い、台湾と香港は古来からの漢字を使い続け、日本は相変わらず日本独自の漢字を使うようになりました。

漢字の種類は「簡体字」「古来からの漢字(繁体字)」「日本独自の漢字」という3種類の漢字が生まれたことになります。

 

 ◆漢字は最終的に3種類に分かれる

  古代中国の漢字

   → ① 日本へ伝わる → 日本独自の変化(日本の漢字)

   → ② 中国・台湾・香港で使用

        → ②-1 中国で「漢字簡化法案」成立

           → 中国は簡略化された漢字を使用(簡体字) 

        → ②-2 台湾と香港はそのまま

           → 台湾・香港は古来からの漢字を使用(繁体字)

 

一口に漢字と言っても「日本の漢字」、「簡体字」、「繁体字」の3種類があることはわかりましたね。

日本の漢字はいいとして、簡体字と繁体字はどのように違うのでしょうか?

 

中国語(共通語)は簡体字、台湾華語は繁体字

現在「簡体字」は中国の共通語において多く使われています。

そして「繁体字」は台湾や香港などの一部の地域で使われています。

 

台湾華語を勉強するなら「繁体字」を勉強することになると思いますが、中国語を勉強するなら「簡体字」を勉強することになります。

 

よく使われる簡体字100

代表的な簡体字100個をまとめてみました。

 

 

繁体字

日本語の漢字

簡体字

ピンイン

1

ài

2

bèi

3

4

5

biān

6

céng

7

chē

8

9

dǎo

10

diàn

11

dòng

12

dōng

13

duì

14

fā/fà

15

fēng

16

fēng

17

複/復

複/復

18

19

guān

20

guān

21

广

guǎng

22

guī

23

guò

24

hái/huán

25

hàn

26

hòu

27

huá

28

huān

29

30

31

32

33

34

jià

35

jiàn

36

jiān/jiàn

37

jiǎng

38

jiē/jié

39

jìn

40

jǐn/jìn

41

kāi

42

lè/yuè

43

44

lín

45

lóng

46

47

mài

48

mǎi

49

mén

50

mèng

51

nán/nàn

52

niǎo

53

nóng

54

55

qián

56

qīn

57

qìng

58

quán

59

què

60

rèn

61

sǎo/sào

62

shāng

63

shèng

64

shí

65

shí

66

shí

67

shì

68

shì

69

shī

70

shù

71

shū

72

suì

73

tài

74

tīng

75

tóu

76

77

wǎng

78

wéi/wèi

79

80

81

xiāng

82

xīng/xìng

83

xuǎn

84

yán

85

yǎng

86

87

88

89

90

yīng/yìng

91

yōu

92

93

yuǎn

94

yún

95

96

zhàn

97

zhòng

98

zhòng/zhǒng

99

zhuān

100

zhǔn

 

繁体字と日本語の漢字、そして簡体字の違いがわかりましたか?

簡体字は、繁体字を簡略化した結果、繁体字とも日本語の漢字とも異なっているのがわかりますね。

それでは、中国語を勉強するなら簡体字の勉強もしなければいけないのでしょうか?

 

中国語の漢字(簡体字)は練習しなくても大丈夫です

万里の長城の日の出

結論から言いますと、簡体字の練習はしなくても大丈夫だと思います。

その理由は、

 (1) 簡体字を書く場面が少ない

 (2) 簡体字を書けなくても読めれば問題なし

 (3) 日本の漢字の知識があれば普通に読める 

という3点です。

 

簡体字を書く場面がそんなにない

簡体字を書く場面ってそんなにないんですよね。

たまには直筆の手紙を書くという方もいらっしゃるかもしれませんし、中国語で日記を書いている方もいらっしゃるかもしれません。

が、今はスマホやタブレットを使う方が多いんじゃないかと思います。

 

書けなくても読めれば問題なし

簡体字を書けなくても、読めれば問題ないと思います。

少なくとも、中国語の勉強に支障を来たすようなことはあまりないかと思います。

 

注意点としては、

簡体字を覚えなくてもいいわけではなく

簡体字を覚えるための勉強をしなくてもいい(書き取りなど)

ということです。

 

これはなぜかというと、ほとんどの簡体字は何度か見ているうちに自然と覚えられるんじゃないかと思うからです。

日本の漢字の知識があれば、簡体字は普通に覚えられると思います。

 

日本の漢字の知識があれば普通に読めて書ける

日本の漢字の知識があれば、簡体字もある程度は読めて、書けると思います。

日本の漢字と簡体字は似て非なるところもありますが、それでも似ているところの方が多いです。

ほとんどの簡体字は、何度か見ているうちに自然と読めて書けるようになります。

わざわざ書く練習をしなくても覚えられます。

 

簡体字を書く必要があるケースと言えば、中国語の検定試験を受けるときでしょう。

中国語検定には中国語を書かせる問題がありますし、HSKも簡体字を書く問題があります。

参考記事:中国語検定とHSKを比較!特徴、レベル、おすすめ度を紹介します

 

が、それでもやっぱり簡体字を頑張って練習しなくてもいいんじゃないかというのは私の中では変わりません。

中国語検定やHSKを受けるほどのレベルまで中国語を勉強している日本人なら、自然と簡体字もある程度は書けるようになっていると思うからです。

 

まずは発音や文法をしっかりと勉強してみて、中国語検定やHSKなどの検定試験対策として、日本にない簡体字を勉強するのがいいと思います。

 

今回の記事は以上となります。

最後までご覧くださいましてありがとうございました!

コメント

  1. Yuto より:

    すごく简体字って簡単なやつが多いですね 後“閉”という漢字は“关”ではなく“闭”だと思います

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