中国語をカタカナの当て字無しで読めるようになる方法

開かれたまま置かれた本 発音

今回は、「中国語をカタカナの当て字で読むこと」についての考察です。

 

中国語の発音は難しく、ピンインも一朝一夕の勉強では覚えられません。

「中国語を始めたばかりでピンインが上手く読めないのが辛いから、発音はカタカナのルビが欲しい!」と思っている方は多いと思います。

 

今回は、発音をカタカナの当て字で書くことに関して、私の経験から思ったことを紹介します。

 

◆この記事の主張

 1.カタカナの当て字に頼るよりは、最初頑張ってピンインを読めるようになった方が最終的には楽になると思う。

 2.ピンインは「理論 → 実践」の手順で覚えられる。

 

ピンインの読み方に自信がないと、ついカタカナの当て字を使いたくなりますよね。私も最初はそうでした。

中国語を始めたばかりの頃は私もカタカナでルビを書いていましたが、カタカナを見ながら発音しても伝わらないことがわかり、途中からはカタカナを書くのをきっぱりやめました。

 

カタカナの当て字はデメリットが多い

ペンを片手に本を開く人

私は、中国語の発音をカタカナで書くのはやめた方がいいと思います。

カタカナに頼ってしまうと、後々の中国語学習に良くない影響が出る可能性があります。


具体的にどんなデメリットがあるかというと、ピンインが身に付かないこと、カタカナ表記自体に限界があることの2点です。

 

ピンインがいつまでも身に付かない

カタカナを書いてしまうと、ピンインが身に付きません。

カタカナを読む方が圧倒的に楽なので、カタカナだけを読んでしまってピンインが目に入らなくなります。

 

ピンインは中国語を勉強する上で絶対必要になってきます。

私は「最初の頃はカタカナを使って読めるようになって、勉強を続けていく中でカタカナ無しでも読めるようになればいい」と思っていましたが、それなら最初からカタカナ無しのピンインだけでやった方がよかったと思いました。

 

カタカナを書いてしまうと、ピンインを覚えるのに邪魔になってしまいます。

ピンインができないと、中国語特有の発音ができるようになりません。

ピンインができないと上達も望めないので、最初は苦しくてもピンインをしっかり身に付けた方がいいと思います。

 

カタカナ表記できない発音が多い

中国語には、カタカナで表記できない発音が少なからずあります。

特に中国語のそり舌音や鼻音は、カタカナじゃどうやっても表記できません。

 

例えば、【ji】と【zhi】は、前者が日本語の「ジ」に近い音、後者は舌を持ち上げて発音するそり舌音です。

音も発声方法も全く違いますが、カタカナで書くとどちらも「ジ」です。

同じく鼻音【n】と【ng】も違う発音になりますが、カタカナではどちらも「ン」になります。

 

こういう中国語にしかない発音があるので、ピンインは絶対覚えた方がいいと思いますし、カタカナはできるだけ使わない方がいいと思います。

 

私も中国語を始めたばかりの頃はカタカナを書いていましたが、読めても日本語的な発音しかできず、これじゃ上達は無理だというのを実感してからはきっぱりやめました。

 

結局ピンインを読めるようにするのが大事

上記のようなリスクを背負ってカタカナ表記に頼ったとして、得られるメリットは最初読むときに簡単に感じるくらいです。

それだったら最初頑張ってピンインを覚えた方がメリットが大きいと思っています。

 

ピンインを覚えれば実力もどんどん伸びてきますし、正確な発音もできるようになってきます。

中国語をゼロから始める人は、まずはピンインを読めるようになることを目指すのがおすすめです。

 

ピンインを読めるようになろうと思えば、カタカナでルビを振ろうという選択肢はなくなります。

 

スキルアップを望まないならカタカナOK

夕日をバックにOKポーズをする女性の画像

私は発音をカタカナ表記するのを全否定しているわけではありません。

勉強できる期間が数日~1週間の短期で、且つそれ以上のスキルアップを望まないのであればカタカナを使ってもいいと思います。

 

具体的には、「赴任や出張直前に急いで勉強する」とか、「固定の1~2個のフレーズを丸暗記すればよくて、それ以上話せるようにならなくてもいい」といったケースです。

こういう場合はカタカナを使った方が早く目標達成できると思います。

 

ピンインが身に付かないので継続してスキルアップするのは難しいですし、正確な発音とはかけ離れた発音しかできるようにならない可能性が高いですが、リスクを知った上で早さや効率を求める場合は、カタカナを使ってもいいと思います。

 

【脱・カタカナルビ】ピンインを読めるようになる方法

ノートを広げながら本を開く人

カタカナでルビを振ってしまうのは、ピンインのままだと読めないからだと思います。

ピンインを読めるようになればカタカナは必要ありませんよね。

 

私が実践していた、おすすめのピンインの覚え方をご紹介します。

 

Step1.ピンインの読み方の解説を理解する

まずはピンインの読み方の解説を読んで、発音の仕方を理解しておきます。

ピンインの読み方を頭で理解して基礎知識をつけることが狙いです。

 

口や舌の動かし方、息の出し方等の説明を読んでおくと、そのピンインの正しい読み方がわかります。

カタカナに頼らず、ピンインだけで正しく読むための事前知識はここでつけます。

 

「発音なんだから理論のインプットなんて意味ないんじゃ?」と思うかもしれませんが、理論は非常に大事です。

大人が新しいことを身に付けるには、「頭で理解する→実践する」という手順を踏んだ方が効果的です。

 

理論を疎かにすると知識も身に付かず、ピンインの読み方も自己流で不正確な読み方になります。

 

Step2.ピンインを見ながら音声を聞き、模倣する

発音の仕方を頭で理解したら実践に入っていきます。

ピンインを見ながらお手本の音声を聞いて、それを模倣します。

実際に正しい発音を意識してピンインを読めるようになることが狙いです。

 

ピンインの読み方を頭で理解するだけでは読めるようにはならないので、こうした読む練習が必要になります。

ただ、始めからいきなり正しく読むことは難しいので、まずはお手本について読む練習を繰り返します。

 

読む練習をするときに私が効果的だったと思うのは、ピンインを見ながら音声を聞いて模倣したことです。

ピンインを見ながら音声を聞くと、ピンインと音声が直接結びつき、後々お手本がなくなっても、ピンインを見ただけで発音が出てくるようになります。

 

ここまでできればピンインは問題なく読めるようになっていると思うので、そうなったらカタカナに頼る必要はありません。

 

私はこれでピンインを読めるようになりました。

カタカナを使った時期もありましたが、カタカナでルビを振る手間もかかりますし、ピンインが読めればその後の学習にも大きなメリットがあることを考えると、頑張ってピンインの読み方を覚えてしまった方が圧倒的にコスパがいいと思います。

 

更に正確な発音にこだわるのなら、これに加えて下記の方法もおすすめです。

 

Step3.お手本と自分の発音を録音する

お手本を聞いて模倣する時に、お手本の音声と自分の音声を録音しておきます。

自分の発音がお手本と同じくらい完璧にできているかどうかチェックして、より完璧な発音を身に付けるのが狙いです。

 

自分で発声している時は上手く発音できていると思っても、いざ聞いてみると、思いの他お手本と違ったということはよくあります。

 

自分の発音を録音しておくと自分の発音の改善点が分かり、そこを改善していくことで更に自分の発音に自信がついてきます。

そうなれば、ピンインを読む時にカタカナが欲しいとは思わなくなります。

 

ここまで、ピンインをカタカナ表記することのデメリットと、カタカナに頼らずピンインを読むための勉強法を紹介しました。

 

ピンインは中国語の基礎中の基礎です。

ここは楽をしないで、将来のためだと思って、頑張って読み方を覚えていきましょう。

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