今回は、中国語の単語の覚え方についてです。
語彙を増やすのって難しいですよね。
発音や文法は量的に有限ですし、一度覚えてしまえずっと使えるからまだいいのですが、それに対して単語は大量にありますし、それぞれの単語が使える場面も違うので覚えにくいです。
「中国語を勉強しているけど、語彙が増えなくてなかなかステップアップできない…何かいい方法ないかな?」という悩みに、私の経験則からお答えしたいと思います。
◆この記事の内容
1.単語を覚える時は「漢字と意味を結びつける → 漢字と意味と音声を結びつける → 自分で使えるようになる」という流れで、回転率重視で進めるのがおすすめ。 2.辞書とインターバルタイマーを活用すると効果的。 |
私もHSK4級を取得して中級レベルに入ってきてからは単語を覚えるのに苦労していましたが、単語ノートを作るようにしたことと、回転率を意識し始めたことで何とか解決できました。
結果、中国語学習歴8ヶ月でHSK5級の単語2,500語は大方覚えられました。
尚、単語ノートの作り方は『中国語の単語ノートの作り方と活用法を紹介』で紹介していますので、今回の記事はこちらの記事の後編としてお読みいただけると、より理解が深まると思います。
スピード重視で回転率を上げる
単語を覚える時に私が意識しているのは回転率です。
単語1個ごとに時間をかけてしっかり覚えるよりも、質を7~8割程度に落としてその分時間を短縮し、回転率を上げて同じ単語を繰り返しやった方が効果的だと思っています。
単語を1回やっただけでは、その1回をどんなに集中してやったとしても時間が経てば忘れるからです。
それならいっそ復習することを前提にしてスピード重視で、「覚えられなくても後で復習できるからいいや」くらいの気持ちでやった方がいいと思います。
ひとつの単語を覚える流れ
単語ひとつを覚える全体の流れとしては、私は下記の流れを意識しています。
①漢字を見てわかるようにする ↓ ➁音声を聞いてわかるようにする、単語単体で発音できるようにする ↓ ③実際に使えるようにする |
これから詳しく紹介していきますね。
Step1.漢字と意味とピンインを確認する
まずは、覚えたい単語の漢字と意味を結びつけて、漢字から意味を引き出せるようにします。
漢字を見たら意味がわかるようにするのが狙いです。
単語の日本語訳を確認することから入って、最終的には単語の漢字を見て日本語訳を思い浮かべられるだけでなく、その単語の意味の「映像」を脳内にイメージできることを目指します。
Step2.意味をイメージしながら漢字を見て発音する
続いては、単語の意味と映像を脳内にイメージしながら、漢字を見て発音していきます。
ここでの狙いは、ピンインと漢字、意味の3要素を結びつけて、発音を聞いただけで「その漢字が頭に浮かぶ→意味がわかる」ようにすることです。
ここで特に意識していることは、自分の声を自分自身に聞かせるイメージで発音して、発音練習と同時に聞き取りの練習もすることです。
Step3.単語を使ってフレーズを作る
最後に、その単語を使ったフレーズを自分で作ります。
頭を使うことでその単語を印象付けることと、その単語の使い方を確認しておくことが狙いです。
ここで意識していることですが、私は短時間でさっと文章を作るようにしています。単語1個にかかる時間を短縮して、その分回転率を上げたいからですね。
複雑な文章がパッと思い浮かべばいいのですが、そうでない時は簡潔でわかりやすい文章でもいいと思っています。
単語帳や辞書の用例をちょっとアレンジするだけの時もあります。
例えば、「发表」という単語を覚えたいとします。
参考書に「人民代表在会议上发表了自己的意见…」という用例があったら、これをアレンジして「我的同事在会议上发表了他的意见…」という例文を作ります。
主語と目的語を変えるだけなので短時間でできますね。
もし用例がなかったら、自分にとって単純で使いやすい文法を使います。
例えば、簡単なS+V+O構造を使って「我发表意见」といった例文を作ります。
私は先に用例を見て使えそうな文章がないか確認し、なければ簡単な文章を自分でさっと作るようにしています。
語彙を増やすのに役立ったツール
ここまで、単語を効果的に覚える方法をご紹介してきましたが、私はツールも活用することによって更に効果的かつ効率的に単語を覚えることができたと思います。
私が特におすすめなのは、辞書とインターバルタイマーです。
1.中国語の辞書
単語を覚える時に辞書があるとかなり便利です。
単語を覚えるのに必要な情報はだいたい調べられるからですね。
知らない単語は意味を調べることができますし、漢字・意味・発音の3要素を一気に確認することができます。
更に、辞書には用例が載っているものが多いので、辞書の用例を参考にすれば比較的簡単に例文を自作することができます。
2.インターバルタイマー
そしてもうひとつ、私が便利だと思ったのがインターバルタイマーです。
インターバルタイマーというのは、一定の時間が経過するごとにアラームが鳴ってそのことを知らせてくれるタイマーのことです。
このインターバルタイマーを使えば、単語1個を覚えるのに使う時間を管理できるので、単語1個あたりの時間を制限して回転率を上げることが簡単にできるようになります。
例えば、単語1個あたり30秒でこなしていくとすると、インターバルタイマーを30秒にセットして、30秒ごとにアラームが鳴るようにします。
こうしておけば、「アラームが鳴る=30秒経ったということなので次の単語へ」というように、時間ぴったりでどんどん単語を進めていくことができます。
難しい単語はつい時間をかけてしまいたくなりますが、インターバルタイマーを使うとアラームが鳴ったら今の単語が途中でも次に行かないといけなくなります。
スピード重視、回転率重視の意識で勉強することができます。
ここまで、単語を覚える流れと、それをサポートしてくれる便利なツールを紹介してきました。
中~上級者にとっては、ステップアップのためには語彙力が欠かせません。
頑張って語彙を増やしましょう。
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