HSK6級対策におすすめの過去問・問題集・参考書まとめ

HSK

HSK6級の認知度が高まり、HSK6級対策の参考書の種類も増えてきました。

問題は、「どの教材を使えばいいのか」ということです。

 

「HSK6級を目指してるけど、どの参考書を買ったらいいのか分からない」

「HSK6級対策用の参考書がたくさんあって、自分にとってどれが一番良いのか分からない」

こういったお悩みはありませんか?

 

結論から言うと、HSK6級の参考書は、『HSK公式過去問集6級』1冊と、自分の弱点に合った参考書を1~2冊揃えるのがおすすめです

 

今回の記事では、HSK6級対策におすすめの参考書9冊を、それぞれの特徴とともにご紹介します。

それぞれの参考書の特徴を踏まえて、自分に合った教材選びの参考にしてみてください。

 

ここから始めよう!必須の参考書

HSK6級を受ける全ての方におすすめできるのが『HSK公式過去問集 6級』です。

 

HSK公式過去問集 6級

基準

評価

ジャンル

過去問

解説の分かりやすさ

★★★★★

収録問題数

過去の試験問題5回分

おすすめの学習者

HSK6級を受ける方全員

 

HSK6級の公式過去問集です。

日本語で書かれている、唯一の公式過去問集となっています。

HSK6級の参考書を買うなら、まずはこの一冊から始めるのがおすすめです。

 

『HSK公式過去問集 6級』から始めるべき理由は、下記のようなメリットがあるからです。

 

  • “模試”ではなく“過去問”であること
  • 過去問5回分が収録されており、全ての問題に詳しい解説が付いていること

 

模試よりも過去問を優先で取り組む

できるだけ、模試よりも過去問から優先的に取り組むのがおすすめです。

その理由は、過去問のほうが実際のHSK6級の内容に即しているからです。

 

もちろん模試も、HSK6級の内容を忠実に再現しているものばかりです。

しかし、模試はあくまでもHSK6級を“再現”しているだけです。

 

それに対して過去問は、過去のHSK6級試験で実際に出題された内容そのものです。

どちらが実際の試験に近いかと言ったら、過去問に軍配が上がります。

運が良ければ、過去問とまったく同じ問題が試験本番で出題される可能性もあります。

 

日本語の解説が復習に役立つ

HSK6級の問題集の中では、最も詳しい解説がついています。

 

解説が良質であればあるほど、復習が楽になります。

過去問を解いたら解きっぱなしにせず、復習をしましょう。

過去問を解いてから答え合わせをし、間違えたり自信がなかった問題の解説を読むことで、「自分に足りない知識は何か」を知ることができます。

 

公式過去問集は解説が詳しいため、独学でもこれ一冊で勉強を進めることができます。

 

最新版は「2021年度版」

この記事を書いている2022年1月時点では「2021年度版」が最新です。

公式過去問集を購入するなら、できるだけ最新の「2021年度版」を選びましょう。

 

しかし、2021年度版はリスニングの音声がMP3のダウンロードのみとなっています。

2021年度版の前、2018年度版も音声はダウンロードのみです。

リスニングのCDが欲しい場合は、CD付属の2015年度版にするといいですね。

 

ちなみに、最新版は「2021年度版」、その前は「2018年度版」、更にその前は「2015年度版」となっています。

最新版が出るのは毎年ではなく、1~2年ごとのようです。

もちろん、年度が違ってもHSK6級の出題内容や傾向は大差ないので、2022年現在も「2018年度版」や「2015年度版」も使えます。

 

 

下記のnoteで、『HSK公式過去問集6級』とセットで使える事前対策用の解答用紙も配布しています。

 

公式過去問集とセットで使える参考書【弱点強化・更なる上積みに】

先述の『HSK6級公式過去問集』とセットで使える参考書をご紹介します。

 

  • 新漢語水平考試模擬試題集 HSK6級
  • 耳を鍛えて合格!HSK6級リスニングドリル
  • 合格奪取!新HSK6級トレーニングブック リスニング問題編
  • 新HSK攻略トレーニング 6級 聴力
  • 新HSK攻略トレーニング 6級 閲読
  • 新HSK攻略トレーニング 6級 写作

 

上記の参考書は、「公式過去問集を通して浮き彫りになった弱点を補う」ために使うのがおすすめです。

また、「公式過去問集を一通り終え、更に問題を解いて経験を上積みする」という目的で使うのもいいですね。

 

そのため、上記の参考書を全て揃える必要はありません。

自分の弱点や目的に応じて、必要なものを1冊、多くても2冊用意すれば十分でしょう。

 

新漢語水平考試模擬試題集 HSK6級

基準

評価

ジャンル

模擬試験

解説の分かりやすさ

★★★★☆

収録問題数

模擬試験10回分

おすすめの学習者

聴解・読解・作文を総合的に鍛えたい

 

中国の「北京語言大学出版社」から出版されている模擬試験です。

中国で出版・販売されている教材のため、日本語は一切無く、中の言語は全て中国語です。

HSK6級の模試10回分に加え、全ての問題に解説がついています。

 

この『模擬問題集』の強みは、“コスパの良さ”です。

1冊でHSK6級の模擬試験10回分が手に入るのは、かなりお得です。

先述の『公式過去問集』は過去問5回分の収録であることを考えると、『模擬問題集』のコスパの良さが分かります。

 

とにかく数をこなして、総合力をアップさせたい方に最適の参考書です。

 

注意点としては、解説が中国語で書かれていることです。

場合によっては、「間違えた問題の解説を読みたいのに、解説の中国語がそもそも分からない」というケースもあるかもしれません。

 

もっとも、HSK6級を目指すのであれば、一言二言の解説は読めて当然だという考え方もあります。

解説を読むことも、読解の練習になるかもしれません。

総じて、模試10回分というボリュームは他にない魅力で、過去問から更に上積みしたい方に最適の参考書です。

 

むしろ、この参考書の最大のデメリットは「入手しにくいこと」だと思います。

出版されてから時間がたっていて(2010年の出版)、しかも輸入品のため、今はあまり出回っていないかもしれません。

以下にリンクを貼っておきますが、品切れだったり、在庫はあっても予算オーバーだったりする場合は無理しなくても大丈夫です。

 

 

耳を鍛えて合格!HSK6級リスニングドリル

基準

評価

ジャンル

リスニング模試

解説の分かりやすさ

★☆☆☆☆

収録問題数

リスニング模試5回分

おすすめの学習者

リスニングが苦手な方

 

先述の『新漢語水平考試模擬試題集HSK6級』と同じく、こちらも北京語言大学出版社の問題集です。

HSK6級のリスニングの部分だけを5回分収録しています。

 

この参考書の特徴は、“リスニング問題のみ収録”ということです。

そのため、HSK6級のリスニングを集中的に練習するのに最適です。

読解と作文のパートがないぶん、比較的安価なのも見逃せないポイントです。

 

「読解と作文に比べて、リスニングが極端にできない」という方に最適の参考書となっています。

 

 

合格奪取!新HSK6級トレーニングブック[リスニング問題編 ]

基準

評価

ジャンル

リスニング練習問題

解説の分かりやすさ

★★★★★

収録問題数

練習問題400問以上

おすすめの学習者

リスニングが苦手な方、語彙を増やしたい方

 

先述の3冊は、実際のHSK6級試験の形式を意識した参考書でした。

ここからは、過去問や模試ではなく“練習問題”を中心とした参考書をご紹介していきます。

 

こちらは『トレーニングブック』シリーズのリスニング問題編です。

基本的な使い方は、「与えられた単語・慣用句・言い回しなどを覚え、それらを含むフレーズの聞き取り練習をする」というものです。

 

これ一冊で、リスニングの練習をしつつ、単語960語・慣用句・言い回しなどを勉強することができます。

練習問題が豊富で、リスニングの模擬問題1回分もついています。

 

ポイントは、単語や慣用句を覚えつつ、リスニングの練習を重ねられることです。

リスニングと語彙力・慣用句の知識を同時に伸ばしたい方に最適です。

 

 

新HSK攻略トレーニング 6級 聴力

基準

評価

ジャンル

リスニング出題分析+模試

解説の分かりやすさ

★★★★☆

収録問題数

練習問題+模試5回分

おすすめの学習者

リスニングが苦手な方、リスニング問題の傾向分析を読みたい方

 

ここからは「北京大学出版社」より出版されている『HSK攻略トレーニング』シリーズをご紹介していきます。

『HSK攻略トレーニング』シリーズはリスニング、読解、写作の3冊があり、こちらはリスニング版です。

 

内容は、リスニング問題の出題内容の分析と練習問題が中心で、最後にリスニングの模擬問題5回分が収録されています。

 

特徴は、リスニングの各パートの出題内容分析と解答のポイントを読めることです。

HSK6級という試験そのものを分析している参考書は少なく、この参考書でしか入手できない情報もあるはずです。

 

しかし、リスニングを練習するだけなら先述の『リスニングドリル』で十分だという考え方もあります。

そのため、リスニングのスキルを高めるだけでなく、出題傾向を詳しく知りたいという方に最適の参考書です。

 

 

新HSK攻略トレーニング 6級 閲読

基準

評価

ジャンル

読解出題分析+模試

解説の分かりやすさ

★★★★☆

収録問題数

練習問題+模試5回分

おすすめの学習者

読解が苦手な方

 

『HSK攻略トレーニング』の閲読編です。

 

内容は、読解問題の概要と各パートの傾向、解答のポイント、そして練習問題が中心です。

最後に読解の模擬問題5回分が収録されています。

 

特徴はやはり、HSK6級の読解問題の傾向やポイントが詳しく記載されていることです。

読解のスキルを伸ばせるだけでなく、HSK6級の読解問題に関して深い知識を得ることができます。

 

ポイントは、HSK6級の読解の第1部分「間違い探し」の分析を読めることです。

「間違い探し」のパートは、中国人にとっても難しいと言われていますが、この参考書を一読しておくと、問題の傾向ごとの解答のコツが分かるようになっています。

そのため、やみくもに問題を解くよりも、正解を狙って解答しやすくなると思います。

 

総じて、「リスニングと作文はいいから、読解の点数を上積みしたい」という方におすすめです。

 

 

新HSK攻略トレーニング 6級 写作

基準

評価

ジャンル

作文出題分析+模試

解説の分かりやすさ

★★★★☆

収録問題数

練習問題+模試5回分

おすすめの学習者

作文が苦手な方

 

『HSK攻略トレーニング』の作文編です。

 

内容は、作文問題の出題のパターンと書き方の解説、練習問題が中心になっています。

最後に作文の模擬問題2回分が収録されています。

 

特徴は、HSK6級の作文問題の詳しい攻略法を読めるということです。

問題文の特徴や出題傾向、それらに応じた作文の書き方、更にはタイトルの付け方まで解説されています。

 

HSK6級の作文問題を深掘りした教材は、ほぼこの一冊のみと言っていいと思います。

「作文が書けない」「本番に向けて作文の練習を積みたい」という方に最適の参考書です。

 

 

単語を覚えるために使える参考書

ここまでご紹介してきた公式過去問集や模試、練習問題集をやるなかで、「語彙力が足りない」と思うこともあるかもしれません。

そんなときに使える、単語教材をご紹介します。

 

HSK6級の目安となる単語は5,000語と、5級の2倍もの多さになっています。

HSK6級の問題を解いてみて、知らない単語が半分以上あるなら、単語教材で語彙力をつけてから再挑戦してもいいかもしれません。

 

合格奪取!新HSK6級[単語]トレーニングブック

基準

評価

ジャンル

単語集

単語の覚えやすさ

★★★★☆

収録単語数

2,500語

おすすめの学習者

語彙力をつけたい方

 

『絶対合格!トレーニングブック』シリーズ、リスニング編は既にご紹介しましたが、こちらは『単語編』です。

 

HSK5級から6級に上がるための単語2,500語が収録されています。

全ての単語に例文がついているほか、単語・例文にピンイン・日本語訳・音声が付いています。

 

この単語集の特徴は、「単語を意味別にカテゴライズしている」こと、「類義語や対義語、よく組み合わさる語が併記されている」ということです。

このような掲載方法により、単語を頭の中で整理しやすくなり、効率的に単語を覚えられるようになっています。

更に、練習問題もついています。

 

音声をダウンロードできるため、語彙力の強化と同時にリスニングの練習ができるのもメリットです。

 

単語を意味別に掲載・音声付き・練習問題付きといった特徴から見て、効率的に単語を覚えるのに適しています。

「単語を覚えながら、リスニングの練習もしたい」という方にも最適です。

 

 

品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙 5級―6級

基準

評価

ジャンル

単語集

単語の覚えやすさ

★★★☆☆

収録単語数

3,800語

おすすめの学習者

語彙力をつけたい方

 

HSK5級と6級に対応した単語集です。

HSK5級と6級の単語3,800語が収録されています。

全ての単語に例文と音声がついているほか、全ての単語・例文にピンイン・日本語訳がついています。

 

この単語集の特徴は、「単語を級別、かつ品詞ごとにカテゴライズしている」ということです。

単語を「名詞」、「動詞」といった品詞ごとに覚えられるため、作文や並べ替え問題にも役立ちます。

中国語の正しい文章を組み立てるにあたっては、品詞が重要だからです。

 

音声もついています。

しかし、例文の音声は用意されておらず、単語の音声しかありません。

そのため、「語彙力と一緒にリスニングも鍛える」という使い方は難しくなっています。

 

「リスニングは大丈夫だから、シンプルな単語集が欲しい」という方に最適かもしれません。

「作文に役立つ単語集が欲しい」という方にもおすすめです。

 

 

最適な参考書の選び方は?

本とカフェオレ

ここまで、HSK6級の参考書をご紹介してきました。

 

とは言え、9冊もあると、どれが一番自分のためになる参考書なのか迷ってしまうかもしれません。

そこで、私流の参考書の選び方をご紹介します。

 

【絶対必要】

 

+++

【以下の参考書の中から1~2冊】

 

上記の合計2冊、多くても3冊ぐらいが丁度良いと思います。

 

個人的におすすめなのは、まずは公式過去問集をやってみることです。

そして自分の弱点が分かったら、その弱点を補ってくれるような2冊目を買い足しましょう。

 

今回の記事を参考に、自分にピッタリの参考書を選んでくださいね。

皆様のHSK6級突破にあたって、今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

 

ここからは番外編です。

 

ここまでは教材として作り込まれた、良質かつ有料の参考書をご紹介してきました。

ここからは、無料の、HSK6級対策に役立てることのできるコンテンツをご紹介します。

 

HSK6級対策に役立つ無料コンテンツ(番外編)

本の逆背表紙

HSK6級に役立つ無料コンテンツは下記の通りです。

 

  • 「汉语考试服务网」の模擬問題
  • HSK公式サイトのレベルチェックテスト
  • 中国中央電視台の公式サイト『央视网』

 

上記のコンテンツは全て無料で、インターネットがあればいつでもどこでも利用できるのが強みです。

隙間時間などに是非活用してみてください。



「汉语考试服务网」の模擬問題

汉语考试服务网」という中国のウェブサイトで、HSK6級の模擬試験2回分をダウンロードすることができます。

 

無料で模擬試験を2回分も入手することができるため、かなりお得です。

入手できるのは、模擬試験・解答・リスニングの音声・リスニングの原稿です。

 

HSK6級の内容やレベルを気軽にチェックするのに丁度良いですね。

もちろん、HSK6級に向けての試験勉強にも十分使える内容になっています。

 

注意点としては、解説がないということです。

 

もっとも、解説が必要なら有料の模擬問題集を使えばいいだけです。

無料の模擬問題は、腕試しや「ちょっとやってみる」くらいに割り切って使いましょう。

無料でリスニングの音声や原稿までついているのは、むしろ豪華と言えるかもしれません。

 

HSK公式サイトのレベルチェックテスト

HSK日本実施委員会は、無料の「レベルチェックテスト」を提供してくれています。

 

問題数50問、制限時間45分のHSK6級レベルチェックテストを無料で受けることができます。

無料でありながら問題数が多く、腕試しとしては十分なやり応えだと思います。

 

こちらは、あくまでもレベルチェックテストです。

HSK6級対策に使うというよりは、今現在の実力把握のためのコンテンツだと考えたほうがいいかもしれません。

 

HSK6級合格レベル、或いはそれを狙えるレベルがあるのかどうかを知りたい方は、一度挑戦してみるといいと思います。

 

中国中央電視台の公式サイト『央视网』

央视网』は、中国中央電視台(CCTV)の公式サイトです。

『央视网』では、中国のテレビ番組を無料で視聴することができます。

 

『央视网』のメリットは、ネイティブの実際の発音を聞けるということです。

リアルな中国語を聞き続けることで、リスニング能力の向上を図ることができます。

HSK6級のリスニング対策として効果的です。

 

「テレビ番組を楽しみながらリスニングの練習ができる」というのもメリットです。

リスニングの練習を積みたいという方は、是非試してみてくださいね。

 

今回の記事は以上となります。

 

HSK6級対策におすすめの参考書9冊と、気軽に使える無料コンテンツ3種類をご紹介してきました。

皆様のHSK6級突破に向けて、少しでもお役に立てれば幸いです。

コメント

  1. 佳子 より:

    Facebookでも中国語学習について紹介されてませんか?

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