今回は、HSK5級の勉強法についての記事です。
HSK5級の難易度はHSKの中でも上から二番目、決して簡単な試験ではありません。
「HSK5級の勉強法を知りたい」
「HSK5級の頻出単語が多くて、勉強法が分からない」
「HSK5級の作文の対策がしたい」
こういったお悩みはありませんか?
結論としては、「HSK5級の過去問を解きまくりつつ、過去問に出てきた知らない単語をノートに書いて覚える」「中国語のプチ日記で文章力を強化する」が有効だと思います。
私は2012年12月、中国語を初めてから7ヶ月目にHSK5級を取得しました。
この記事では、私の実体験を総括して、私がHSK5級を取得するのに有効だった勉強法をまとめてご紹介します。
尚、HSK4級を未取得、或いはまだHSK4級のレベルまで達していないという場合は、先にHSK4級のレベルを目指すのも手です。
今の自分のレベルを知りたい場合は、HSK日本実施委員会のレベルチェックテストがおすすめです。
HSK5級のレベル
HSK5級は日常生活における中国語の応用能力を測る試験です。
HSK日本実施委員会より
HSK5級のレベルの目安は、簡単にまとめると下記のようになります。
- 大学の外国語で2年間習った
- 日常生活における応用能力を測る
- 新聞・雑誌が読め、映画・テレビが鑑賞できる
- 中国語でスピーチができる
HSK日本実施委員会のウェブサイトに詳しく書かれています。
頻出単語は2,500語程度とされています。
私がHSK5級取得時のレベル
参考までに、私がHSK5級を取得したときのレベルを思い出してまとめてみました。
- 学習歴8ヶ月
- 新聞・雑誌は6割ぐらいしか読めない
- 映画・テレビは7割ぐらい分かる
- 朗読はできるが、自分の言葉で話せない
上記の通りで、HSK5級の基準を満たしているとは言い難いレベルでした。
それでもHSK5級で180点以上を取れたので、個人的には実際の難易度はもうちょっと低めかな?と思いました。
日本人は漢字が分かるのも大きいと思います。
HSK5級と4級の違い
HSK5級と4級以下との主な違いは下記の2点です。
- 頻出単語が2倍以上(4級1,200語 → 5級2,500語)
- 80文字の作文問題がある
2点目の作文問題、HSK日本実施委員会による紹介は下記の通りです。
(1)単語が与えられ、その単語を使って80字程度の中国語文を作る。
(2)写真が与えられ、80字程度で写真に関する中国語文を作る。
引用:HSK日本実施委員会
HSK4級の作文問題に文字数の要求はありませんでした。
それに比べて、HSK5級の作文は難易度が上がっているのが分かります。
上記の点から、HSK5級の効果的な勉強法はこのようになります。
- 語彙力と文章力を鍛える
- 過去問を解きまくってHSK5級の問題に慣れる
ここからは、上記のポイントを踏まえた具体的な勉強法をご紹介します。
HSK5級の勉強法
HSK5級の勉強法、メインは過去問を解きまくることです。
HSK5級の過去問を中心に据え、並行して語彙力と文章力の強化を図ります。
基本的には、HSK5級の過去問を解きまくりつつ、そこに出てきた知らない単語を覚えると同時に、それらの単語を使って日記を書くことで作文の練習をする、という構図です。
HSK5級の過去問を解きまくる
基本は、とにかくHSK5級の過去問を繰り返し解くことです。
狙いは以下の3点です。
- 過去問中の単語を覚えること
- リスニング・リーディング・ライティングのスキルを鍛えること
- HSK5級の試験形式や出題傾向に慣れること
上記3点の効果が現れるまで、HSK5級の過去問を繰り返し解きまくりましょう。
身も蓋もないようですが、効果的な勉強法であることも事実だと思います。
そして先述の通り、HSK5級対策は「語彙力の強化」が必要ですが、単語を覚えるにもHSK5級の過去問を使います。
HSK5級の過去問から単語を覚える方法をご紹介します。
単語ノートを使って語彙力強化
過去問から単語を覚えるには、自作の単語ノートを作るのがおすすめです。
単語ノートを作る具体的な流れとしては、下記の通りです。
- HSK5級の過去問を解く
- 知らない単語の漢字ノートに書く
- 知らない単語の意味を調べて、ノートに書く
- 単語ノートにある単語をできるだけ全て覚える
ポイントは、HSK5級の過去問をソースにして単語を覚えることです。
HSK5級に必要な単語を無駄なく覚えていくことができます。
単語ノートを自作するときは、以下の記事が参考になるかと思います。
作文のテンプレートを作る
80文字の作文問題については、事前にテンプレートを考えておきましょう。
前もってテンプレートを考えておくだけで、グッと作文が書きやすくなるはずです。
与えられた5つの単語を使って作文する問題については、与えられる単語が本番まで分からないため、事前にできることは限られています。
おすすめは、「文章のテーマ」だけを事前に決めておくことです。
そして本番では、与えられた5つの単語を使って、そのテーマに関連した作文をします。
事前にテーマを決めておくだけで、試験本番の意思決定がひとつ減り、作文が書きやすくなります。
与えられた写真に関して作文する問題については、下記のテンプレートに当てはめて作文をします。
- 登場人物の説明 → いつ → どこで → どうした → なぜ → 今は何をしているか → そしてどうなったか
ほとんど全てのケースでこのテンプレートを使えます。
»参考:HSK5級の作文の対策と書き方【テンプレートを公開します】
もちろんテンプレートだけではなく、文章力を鍛えることも大事です。
おすすめは、中国語で日記を書くことです。
日記で文章力強化
日記を中国語で書くことで、文章力の向上を図ることができます。
日記は100字前後の短いもので構いません。
HSK5級の作文問題は80文字書ければ大丈夫だからです。
ほぼ毎日100文字前後の日記を書いていれば、HSK5級試験本番で80文字の作文に苦労することはなくなります。
しかし、単に日記を書くよりも、HSK5級対策ということでちょっと工夫してみましょう。
日記の中でHSK5級の単語を意識的に使って、単語も覚えてしまいましょう。
使う単語は、単語を覚えるために自作した単語ノートの中から選ぶといいですね。
HSK5級の勉強で役立ったもの
最後に、HSK5級の勉強で役立ったものをご紹介します。
中国語検定HSK公式過去問集5級
HSK5級の公式過去問集で、最新版は2021年度版になります。
これからHSK5級の勉強に取り組む方は、この公式過去問集から始めるといいと思います。
語彙力と文章力をつけるにしても、まずはHSK5級の過去問を解いてみるところから始まります。
新HSK10回合格模試5級
過去問ではないものの、HSK5級の出題内容に従って設計されており、非常に有益な問題集です。
内容はHSK5級の模擬試験が10回分と盛り沢山で、日本語の解説も付いています。
中国語辞書
中国語の辞書があると単語の意味や用例を調べるのに便利で、単語を覚えるのに必須です。
紙の辞書か電子辞書かは問わないので、中国語の辞書をひとつ用意しましょう。
私は電子辞書で、CASIOの『EX-word』の『XD-○○7300』シリーズを使っていました。
電子辞書は持ち運びも検索も手軽にできるので、効率重視の方におすすめです。
»参考:中国語辞書のおすすめは?紙の辞書・電子辞書・アプリを比較
今回の記事は以上となります。
コメント
樹樹様:
樹樹様のコラムを大いに参考にさせて頂き、勉強し、12月に5級の試験を受ける者です。解答用紙の書き方について、1点お教え下さい。回答は「マークをつける」とありますが、答えは[A]のようになっていますが、〇でAを囲むのでしょうか?枠にそって〇をつけるのが良いのでしょうか? それとも、塗りつぶすのでしょうか?
宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます。
解答用紙の書き方としては、[ ]の中を黒く塗りつぶします。
[ ]の枠の中を四角く塗りつぶす感じですね。