「HSKを受けよう」と思ってから実際に受験するまでの流れ

雪をかぶった標識 HSK

HSKは世界共通の中国語の資格として人気がありますが、HSKをまだ受けたことがない方は「HSKを受けたい」と思っても、なかなか行動に移せないこともあるのではないでしょうか?

 

実際にHSKを受けようと思ったら、受ける級や試験日、HSKに向けてどうやって準備していくかなどを考えて決めていく必要があります。初めてだと戸惑ったり踏ん切りがつかなかったりすることもあると思いますので、今回は私がHSKを受けるまでの流れをご紹介します。

 

HSKを受けるまでの流れ

木の標識

私の場合、HSKを受けるまでに踏むステップは下記の通りです。

 

HSKを受けるまでの流れ
  1. レベルチェックテスト
  2. サンプル問題の確認
  3. 受験する級や試験日を決めて申し込み
  4. 『公式過去問集』を解く
  5. 模擬問題集を解く
  6. HSK試験本番

これはあくまでも私のやり方であって、これが正解というわけではありません。最終的にはご自身の状況を踏まえながら決めていただくのがいいと思います。

 

1.レベルチェックテストを受けてみる

まずはレベルチェックテストを受けてみましょう。無料でレベルチェックできますし、何級を受けるかとか、何級を受けるにはどれくらい頑張らないといけないかといった判断の材料になります。
»レべルチェックテスト(HSK日本実施委員会)

 

レベルチェックテストを受けたら“何級を受けるのが良さそうか”というのがなんとなく分かりますし、HSK本番へ向けての道筋も見えてくると思います。

 

受けたい級が決まってるんだったら、今の自分の実力でどれくらいできそうか分かりますし、「もっとこれくらい頑張らないといけない」とか「こういうところを強化しないといけない」みたいなイメージを掴めます。

 

2.サンプル問題を見てみる

レベルチェックテストで大体のレベルを把握できたら、HSKのサンプル問題もチェックしてみるといいです。

 

HSKのイメージを掴めます。出題形式はもちろんのこと、「どんな単語が出てくるか」とか「問題文の長さはどれくらいか」「自分にとって簡単すぎないか(或いは難しすぎないか)」ということが分かります。

 

過去問を買う前に、下見がてらサンプル問題をチェックしてみてください。サンプル問題は無料でダウンロードできるので見ておいても損はないと思います。
»HSKのサンプル問題を無料でダウンロードできるサイトを紹介!

 

3.公式過去問集を徹底的に解く

サンプル問題をチェックして何級を受けるか決まったら、『公式過去問集』を解きます。過去問を解く主な目的は下記の2点です。

 

過去問を解く目的
  • 受験する級相応の語学力を身に付けるため
  • HSKの出題形式に慣れるため

このあたりは以下の記事で詳しく紹介していますので、興味があればご覧ください。
»【中国語検定/HSK】過去問の使い方まとめ

 

自分が受けたい級に対応した『公式過去問集』を一冊用意して、徹底的に解きましょう。本屋へ見に行ったりネットで探したりすると、HSKの過去問集や模擬問題集みたいなものが何種類も見つかると思います。が、基本的には『公式過去問集』から始めるのがいいかなと思います。

 

『公式過去問集』のメリット
  • 実際に出題された問題がそのまま出てくる(逆に、試験本番で『公式過去問集』の中の問題が出てくることがある)
  • 全ての問題に日本語訳と日本語の解説が付いている
  • 過去問5回分が収録されている

 

他の問題集と比べても公式過去問集はメリットが多めだと思うので、特に理由がなければまずは公式過去問集を使うのがいいと思います。

 

『公式過去問集』一冊を徹底的にやり込む

過去問に関しては、過去問集や模擬問題集を何冊も買ってやるよりは、一冊の過去問集を徹底的に使った方がいいです。同じ問題を繰り返しやるとそれだけ単語を覚えられますし、中国語力の伸びを実感しやすいです。

 

まずは公式過去問集に収録されている5回分を繰り返し解きまくって、解答や出てくる単語を暗記してしまったら他の過去問集や模擬問題集を解くのがいいと思います。

 

『HSK 公式過去問集 1級』

 

『HSK 公式過去問集 2級』

 

『HSK 公式過去問集 3級』

 

『HSK 公式過去問集 4級』

 

『HSK 公式過去問集 5級』

 

『HSK 公式過去問集 6級』

 

4.必要に応じて模擬問題集を解く

公式過去問集を使った上で、必要に応じて模擬問題集などを使っていくのもおすすめです。基本的にHSKの勉強は公式過去問集を使っていくのですが、下記のような場合は模擬問題集が活躍すると思います。

 

模擬問題集を使うケース3選
  1. 公式過去問集をやり尽くしたとき
  2. 特定のスキル(リスニング or リーディング or ライティング)を強化したいとき
  3. 自分に合う模擬問題集が見つかったとき

 

公式過去問集を徹底的にやって問題なかったら、本番もほとんど問題はないと思います。ただ“絶対合格”ということはないので、本番まで時間的な余裕があれば模擬問題にも手を出してみるといいですね。

 

おすすめは北京語言大学出版社の『10回合格模試』です。模擬試験が10回分収録されていて、全ての問題に日本語の解説が付いています。

 

HSK4級と5級のみ対応していますが、あまり気にならないとは思います。と言うのも、HSK1級から3級までは公式過去問集をしっかりやれば問題はないかと思いますし、HSK6級なら他の教材の選択肢が豊富だからです。

 

『新HSK 10回合格模試 4級』

 

『新HSK 10回合格模試 5級』

 

ちなみに、HSK6級の問題集を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
»HSK6級過去問や役立つ参考書まとめ【無料コンテンツあり】

 

模擬問題集を弱点の克服に使う

模擬問題集のおすすめの使い方としては、“弱点を重点的に強化したいときに使う”ということです。模擬問題集には何かのスキルに特化したものもあるので、自分が弱いと思うスキルを強化できる模擬問題集を使うといいです。

 

例えばリスニングが弱いと思ったらリスニングを強化できる問題集を使う、リーディングが苦手ならリーディングの練習ができる問題集を使う、という感じ。

 

これから苦手なスキルを強化するのにおすすめの問題集をご紹介しますが、注意点としては“全て買い揃える必要はない”ということです。例えばHSK4級を受けるからといって、『トレーニングブック』シリーズの『リスニング問題篇』と『読解・作文問題篇』の両方を揃えなくてもいいということです。

 

目的はあくまでも苦手なスキルを強化することなので、自分の苦手なスキルを強化できる問題集を選びましょう。リスニングが苦手なら「リスニング問題篇」、読解が苦手なら「読解・作文問題篇」を使うのがいいと思います。両方揃えちゃダメだとは言いませんが、買っても結局使わなかったら勿体無いです。

 

HSK4級
  • 『新HSK4級 トレーニングブック リスニング問題篇』
  • 『新HSK4級 トレーニングブック 読解・作文問題篇』
  • 『耳を鍛えて合格!HSK4級 リスニングドリル』

 

HSK5級
  • 『新HSK5級 トレーニングブック リスニング問題篇』
  • 『新HSK5級 トレーニングブック 読解・作文問題篇』
  • 『耳を鍛えて合格!HSK5級 リスニングドリル』

 

HSK6級
  • 『耳を鍛えて合格!HSK6級 リスニングドリル』

 

HSKを受けるまでの流れはこんな感じですね。レベルチェックして受ける級を決めたら、その級に向けて過去問(+模擬問題集)を使って勉強していくという感じです。

 

「いつ受けるか」はどうやって決める?

枝分かれした標識

「いつ受けるか」ということも大事ですね。HSKは比較的頻繁に試験があるので受けやすいのですが、試験が多い分「いつ受けるか」は結構迷ってしまいがちだと思います。

 

HSKをいつ受けるかを決めてからこの記事でご紹介したアクションを起こしていく場合も多いと思うので、いつHSKを受けるかは結構重要です。私の中では、HSKをいつ受けるかを決める判断基準は二通りあります。

 

HSKの受験日の決め方
  1. HSKの成績はいつまでに必要かを確認して、そこから逆算して試験日を決める
  2. 今の自分のレベルをチェックして、HSK本番に向けての準備期間も踏まえて試験日を決める

 

この二通りです。あくまでも私の中の基準なので、自分の現状や受ける級、HSKを受ける目的などから総合的に判断して決めるのがいいと思います。
»中国語検定/HSK/TOCFLの日程(2019年)まとめ

 

結果発表日から逆算して試験日を決める

いつまでにHSKの成績が必要か決まってるのであれば、そこから逆算してHSKを受ける日を決めるのはありだと思います。HSKの成績は、「約1ヶ月後にオンラインで成績照会でき、約2ヶ月後に書面の成績報告を発送する」となっています。

 

目的にもよりますが、留学とかでちゃんとした書面の成績報告が必要なら、留学を申し込むまでには書面の成績報告を受け取りたいですね。書面の成績報告が出るのは試験日の約2ヶ月後ですが、2ヶ月後ぴったりに届くとは限らないので、余裕をもって3ヶ月ぐらい見ておくと安心です。

 

そうすると試験日は、“留学の申し込み受付期間マイナス3ヶ月”となります。留学の申し込みが仮に3月からだとしたら、前年12月までにはHSKを受けておきたいです。

 

一旦試験日を決めたら、それに向かって勉強あるのみです。例えば留学でHSK5級が必要なんだとしたら、「難しいから4級にしようかな」とか「もうちょっと後で受けようかな」とか言ってられないので。

 

今の自分のレベルを基にして試験日を決める

いつまでにHSKを取りたいとかがないのであれば、今の自分のレベルを踏まえて試験日を決めるといいですね。決めるタイミングとしては“レベルチェックしてサンプル問題を見てみてから”がいいと思います。

 

受けたい級の出題内容や求められる語彙力が分かっていれば、準備期間としてどれくらい見ておけばいいかも大体分かってきます。HSKは、

1級 → 2級 → 3級 → 4級 → 5級 → 6級

の順番でレベルが上がってきますが、特に4級以上になってくるとレベル間の差が広がって、難易度も高くなってくるイメージです。

 

レベルチェックテストとサンプル問題を参考にすれば、今の自分のレベルと目指したいHSKの級のレベルの差が大体掴めると思うので、それを踏まえた上でどうやって準備していけばいいか、どれくらい時間がかかりそうかを考えていくといいと思います。

 

これと関連して、HSKの勉強法に関する記事をまとめましたので、興味があればこちらもご参考ください。

»HSK3級の対策【合格するためのおすすめの勉強法】

»HSK4級の勉強時間は?【私が4ヶ月で合格した勉強法】

»HSK4級の勉強法【ポイントは過去問×復習のサイクル】

»HSK5級の勉強法【ポイントは過去問×語彙力×文章力】

»HSK6級対策のポイントと具体的な対策方法まとめ

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